クッション製作の基礎知識

クッションの基礎知識について
クッションの製作は形状・仕様・中材の選定によって製作できる生地が変わってきます。柔らかい生地では固形物の中材を使用しないと形状が保たれず、硬い生地では曲線などの形状を表現するのが難しいなどそれぞれ条件に合わせて変えていきます。コスト重視・形状再現重視など条件により使用する素材を変えて提案します。逆に言うと、その部分をお知らせ頂かないとこちらでお見積りを出しても御社の要求に十分応えられない可能性があります

クッションの形状について
クッション形状_四角型 四角型
ノベルティでは25cm・40cm角にすることが多い。市販では45cm角が定番サイズ
クッション形状_丸型(円盤状) 丸型(円盤状)
ビーズクッションではФ30cmにすることが多い
クッション形状_四角柱型 四角柱型
ウレタンを使用したシートクッションでは定番の形
クッション形状_ドーナッツ型 ドーナッツ型
真ん中をくり抜く場合と真ん中をステッチするだけの場合がある
クッション形状_ロゴアウトライン ロゴアウトライン
簡単にオリジナル形状にしたい場合に用いることが多い。キャラクターのアウトラインにすることもある。マチを付けることもある
クッション形状_サイコロ型 サイコロ・キューブ型
シートクッションやイベント用サイコロとして製作することが多い
クッション形状_球体 球体
地球儀か野球のボールのどちらかの縫い合せで製作。ビーズクッションでないと綺麗に曲線が表現できない
クッション形状_ボルスター 

クッション形状_ボルスター
ボルスター(円柱型)
インテリアショップでの販売用では定番的な形状。肘置きクッション・ビーズクッション・ビーズソファ・シートクッションの際にこの形状にすることが多い
クッション形状__オリジナル形状 オリジナル形状
複雑な形状になるとぬいぐるみの範疇。弊社で製作できるのはあくまでも簡単な形状に限ります

クッションのサイズの測り方について
 クッションサイズについて  クッションのサイズの測り方  クッションサイズの測り方
クッションは基本的に縫い上がりサイズで製品サイズを表します。なので、生地2枚合わせのクッションあれば、上図のように縫い目から反対側の縫い目までで測ります。そのためクッションを上からみたサイズ(上から定規を当てたサイズ)とは違う場合があります。四角の場合は角があるのでほぼ縫い上がりサイズと変わりませんが、円盤状の丸型の場合、全体がクッション材の充填により膨らみ上方向に持ち上げられるため、上からみると短く見えます

クッション用語について
〇マチ
 クッション用語:マチ
クッションの厚みを表します。シートクッションでは一般的にマチありですが、背当てクッションではマチがないことが多いです。それを「マチなし」と言います
〇パイピング
 クッション用語:パイピング
クッションの角部分にロープ状の物を縫い付けることを言います。そのパイピングのことをパイピングロープと言います
〇吹き込み口
 クッション用語:吹き込み口
クッション材を吹き込み(充填)するための開口部のことを言います。ウレタンの場合はかなり広く開ける必要がありますのでファスナーを付けることが多いです。また普通のクッションの場合は15cm程度開けます。吹き込み口は通常ミシン留めしますが目立たなくする場合には手縫いにて縫合します
〇バイアステープ
 クッション用語:バイアステープ
クッションの縁に挟むテープ状の布のことを言います。バックなどでは内側をこの縫製方法をしていることが多いです
〇ステッチ
 クッション用語:ステッチ
外周を縁取るようにミシンで縫うことを言います。アクセントとして太い糸で対比する色を使用することもあります

クッション・枕のクッション材(中材)について
ポリエステル綿
ポリエステル綿
発泡ビーズ
発泡ビーズ
今クッションの中材で一番使用されている。品質もランクがあり良いモノだとウォッシャブルタイプは当たり前で、軽い・膨らみ感がある・反発力が強いなどの違いがある。羽毛布団の代替えとしても使用できるグレードもあり。品質が良いモノほど触り心地も柔らかく綿の塊を感じません 1mm以下の極小ビーズを使用したクッションがストレッチ生地との組み合わせでブームにもなった。粒の大きさにより感触・重量がかなり変わるのも特長。ビーズソファで使用されるのは2mm程度もしくは6mm程度の粒のモノが多い。通常のビーズは静電気の発生により取扱いが非常に大変(静電気防止加工を施したビーズもある)
パイプビーズ
パイプビーズ
ひのきチップ
ひのきチップ
介護用枕などでよく使用。球状で真ん中が空洞化しているので通気性に優れている。現在は硬さにも種類がある。また球状ではなくストローを短くカットしたようなモノもある ヒノキをチップ状にカットしたもの。ヒノキの香りが漂いますが、かなり硬くなります。単体で使用することもありますがポリエステル綿やウレタンをメインにして、ヒノキチップはシート状に入れることが多い
ウレタン
ウレタン
 そばがら
そばがら
低反発とは違い押し込んでもじわっと戻るという感じではない。ただし硬さに関して種類がたくさんある。硬いモノはバイクや自転車の座面部分にも使用。ウレタンを粉砕したものを再度固めた再生品(ウレタンチップ)もある そばの実の殻。殆どが虫が発生しないように消毒済みもしくは真空パック状態にしてから使用。できれば定期的に日干しして殺菌して使用するのがベスト。この硬さを好む人も多。また通常の工程よりも手間をかけた物で丸洗い対応可能なそばがらもある
 パンヤ
パンヤ
 低反発ウレタン
低反発ウレタン
植物から採取される繊維。ポリエステル綿と比べ弾力性は弱くクッションや枕の中材としてはポリエステル綿よりは硬く感じる。通気性はあまりないので逆にいうと保温性はある 独特な感触で枕や背当てなどジャストフィットする。海外産の原料と日本国内産ではかなりの原料単価に開きがあり小ロットでの取り扱いはコスト的にかなり高くつく
上記以外にもコルマービーズ・エラストパイプ・お茶の葉・ラベンダーなども取り扱っています

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